数年前、歯が白くなる歯磨きでアパタイトが一般に知られるようになりました。一体アパタイトとはどのようなものなのでしょうか?
アパタイトとは下表のような化学組成をもった鉱物(・・タイト)の総称です。
語源はギリシャ語の「騙すもの」という意味の「アパト」だと言われています。天然では、フッ素燐灰石として大量に採鉱され、生体では脊椎動物の歯、骨
、貝殻などとして存在しています。セラミックスの中ではバイオセラミックスとして知られています。

| アパタイト(燐灰石)の性状 |
| 化学組成 |
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| 結晶系 |
六方晶系、六方柱系、厚い板状、土状など。 |
| モース硬度 |
5:モース硬度5の標準鉱物。 |
| 密度 |
3.1〜3.2g/cm3 |
| 透明度 |
半透明。 |
| 耐酸性 |
酸に可溶。 |
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| アパミクロンのSEM像例 |

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| アパミクロン表面のSEM像例 |
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ハイドロキシアパタイトとは、右の表にもあるように、A=Ca、M=P、X=OHとしたアパタイトのことです。
Caとリン酸の反応で合成され、湿式合成、水熱合成などで人工的にも作られます。
用途でよく知られているのは、人工骨や初期虫歯が治る歯磨き、消臭剤、ウィルス用マスクのウィルス吸着剤、重金属吸着剤など幅広く利用されています。
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| ハイドロキシアパタイトの一般性状 |
| 化学組成 |
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| 色 |
白色 |
| 味 |
無味 |
| ニオイ |
無臭 |
| 真比重 |
3.16 |
| 比表面積 |
10〜100m2/g |
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| アパミクロンのSEM像例 |
結晶質ハイドロキシアパミクロンのSEM像例 |
アパミクロンは、結晶度を非常に低く押さえた、いわゆる非晶質を作る製法で作られています。他社の結晶性ハイドロキシアパタイトに比べて、結晶化度は非常に低くなっています。
| XRDチャート |
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 セキスイ アパミクロン (非晶質リン酸カルシウム) |
 他社製結晶質ハイドロキシアパタイト |
アパミクロンは生体内で歯や骨を生成するのに非常に近い条件の工程で製造されており、他社の結晶質ハイドロキシアパタイトに比べて歯や骨として移植した場合に非常に速く親和するという研究結果もでています。
そのため、美白歯磨き剤の基材や、皮脂吸着化粧品、デオドラントスプレーの吸着剤などに利用されています。
フッ素吸着剤、重金属吸着剤、抗菌マスクの菌/ウィルス捕集剤、タンパク質吸着剤などにも利用検討されています。
 アパミクロン表面のSEM像例 |
アパミクロンは非晶性が損なわれないように考えられた製法でつくられているため、リン酸カルシウムの中では比較的大きな比表面積を持っています。結晶性のハイドロキシアパタイトが10−30m2/gの比表面積を持つのに対して、セキスイ アパミクロンでは60−100m2/gの比表面積を持っています。
そのため、ガスや生体成分、ウィルスなどの吸着にはすばらしい効果を発揮します。
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アパミクロンはイオン交換能があります。図のように鉛などのイオンを取り込む性質があります。

イメージ図 |
イオン交換反応なので、化学的に結合をしており、容易にははずれません。
比表面積が広いこととあいまって、重金属吸着剤として利用すればすばらしい機能を発揮します。
重金属類、ハロゲン、二酸化窒素、二酸化硫黄、などの吸着機能を持っています。
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アパミクロンは高温(350℃以上)でイオン導電性を示します。
ドープするイオンによって、水蒸気、酸素、二酸化炭素、二酸化窒素、二酸化硫黄などの濃度に応じてインピーダンスが変化します。その変化を電気的に読みとることでセンサーとして利用できます。
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| 二酸化炭素ON/OFFテストによるインピーダンスの変化 |
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